メイプル牧場では、経産牛(と言っても2産目までしかいませんが)に対し、分娩後間もなく、もれなくカクテルドレンチ療法を行っています。
これはデラバル社製の経口カテーテルとポンピング器具(写真参照)を用いて、産後の牛へ、素早くカロリー、Ca、水分補給させるものです。又、産前まで腹腔を占めていた妊娠子宮のスペースを埋めてやり、第4胃変位(4番目の胃が移動することによって、胃内容が通じにくくなる病気)のリスクを軽減させるものでもあります。
現場では誤嚥(間違って気管に入ってしまうこと)に気を付けて、一人で行うことができます。(写真参照)
ドレンチングすると、30Lの水分が急激に第一胃に流れ込み、胃容積の増加のためか、それに押し出される形で、子宮に溜まっていた、細菌の培地になりうる胎水が「バッシャーン!」と出てきます。
見ていると何だか気持ちいい。
おかげで7月から経産牛が140頭分娩しましたが、第4胃変位の発生はありません。
ゼロです。
エサ設計がバッチリなのかもしれませんが、とてもうれしいことです。
やっぱり、いいかも…… ドレンチ療法の巻
2008.10.16|カテゴリー:診療日誌