酪農とトップアスリート

 私(土江)は趣味として、絵画・クラシック鑑賞の他、ラグビーと総合格闘技にも造詣が深く、オタクと言われても仕方がない領域まで達していると思われます。そこで、この2つの競技から、酪農と関係の深い2人のアスリートを紹介します。
 先ずはラグビー日本代表LO(ロック)東芝ブレイブルーパス所属、大野均選手(31)であります。
大野0001
 
 所属のトップリーグ強豪チーム東芝の中心選手であるのは言わずもがな、日本代表としての試合出場は35試合を数え、FWの屋台骨を支える一人です。
 又、彼は特異なラグビーキャリアの持ち主です。と言うのは、現在トッププレイヤーでありながら、高校・大学では有名チームに所属せず、言わば無名の存在だったのです。大学卒業時に彼の身体能力が東芝に見い出され、社会人ラグビーの一員となったわけです。
 実は、その大野選手の実家は酪農を営んでおり、少年時代から牛舎内で家業の手伝いを積極的にしていたそうです。諸外国の2m超の大型プレイヤーに対抗できる強靭な体幹はこれで養われたと思われます。
 総合格闘技の世界から、もう一人の雄、ブロック・レスナー選手(32)です。
 レスナーIMG
 彼は少年時代からアマチュアレスリングに励み、大学時代に至るまで数多くの全米タイトルを獲得してきました。その後は身長193cm、体重135kgの体躯や分かり易い風貌により、世界最高のプロレス団体WWEで一躍人気者となりました。そして総合格闘技に戦いの場を移し、世界最大のメジャー団体・「UFC」のヘビー級タイトルマッチに今年7月に挑戦し、見事前王者のフランク・ミア選手をパンチでKOし王者となりました。実質的に世界最強となったわけです。
 このレスナー選手も実家が酪農を営んでおり、少年時代から家業を手伝っていました。
 
 きついと言われる酪農の現場ですが、その労働がこの2人のアスリートの強靭な体躯の土台を作ったと言えるでしょう。又、家業がそうであるため幼いころより、牛乳・乳製品に親しむ機会にも恵まれ、そのことも体作りの一役を担っていたと思われます。
 スポーツと言えども、相手と激しくコンタクトする特殊な競技性であるので、そのトレーニングは肉体的、精神的に痛苦を伴うものですが、牛舎で働く御両親の背中を見て育ってきたのでしょう、それに耐え、現在の地位を築き上げたと思います。
 時に、道を極めた人は特殊な人間性により、周りを困惑させることも多々あります。
 この2人のインタビュー記事は、他者への感謝・尊敬を忘れない、知性あふれるものだったことを付け加えておきます。

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