サービス内容

診療について

肥育牧場において

哺育・育成・肥育一貫体制の牧場では、診療の主体は子牛の呼吸器、消化器感染症の治療が主となります。

毎月100頭~200頭の子牛が各地から導入されます。
それらは導入と同時に、様々なウイルス、細菌、ストレス等に暴露されます。

基本的には、ワクチン接種、抗生剤投与によるプログラムにて予防しますが、牛群が極めて大きいため、疾病に罹患する個体も現われてきます。

若齢期における疾病の発生は将来への経済性の大きな損耗となるため、子牛の疾病治療には、特に重点を置くこととなります。

肥育期においては、肉質に重点を置いた飼育管理が行なわれます。

ビタミンAの制限給与や粗飼料の制限、乾物摂取量の追求などにより発生するビタミンA欠乏症やそれに追随する代謝性肝炎、肥育牛の第四胃変位などの代謝病が治療の対象となります。

その他、尿石症や腸間膜脂肪壊死症など肥育牛に特有に見られる疾病も診断、治療の対象となります。

和牛繁殖牧場において

約800頭の和牛繁殖牧場においては、繁殖管理と子牛の管理が主となります。

出生子牛は早期離乳と自動哺育装置を用いたグループ哺育により育成されています。
肥育牧場と同様に呼吸器・消化器感染症の治療が主となります。
徹底したワクチン接種による疾病予防に努めています。

又、和牛子牛で問題となる虚弱牛についても、虚弱牛プログラムを作成し、生まれた子牛全頭を無事に育成し、立派な和牛育成牛として肥育牧場に送れるように努力しております。

繁殖母牛の繁殖管理については、繁殖目標を設定し、プログラム授精を活用し、早期受胎に取り組み、平均空胎日数70日を常に達成しています。

酪農牧場において

酪農牧場においての診療主体は、周産期疾病と乳房炎、繁殖管理になります。

周産期疾病に対しては、移行期の飼養管理の徹底・分娩牛プログラムの作成・実行により防除に努めています。

乳房炎については、乳房炎罹患率1%以下、バルク乳細胞数20万以下を目標とし、その数値の維持を保っています。

繁殖管理については、和牛繁殖牧場と同様に繁殖目標を設定し、プログラム授精や、対リピートブリーダーシステムなど徹底した処置により、現在、平均空胎日数110日を維持しています。

その他、蹄疾患や、亜急性アシドーシス、助産などが診療対象となります。

コンサルタントについて

肥育牧場、和牛繁殖牧場において

大きな牛群を管理する場合、周到なシステムあるいはプログラムが必要となります。
これらを牧場オーナーと相談しつつ、提供する事が獣医師の役割となります。

特に疾病の発生は、牧場の経済的損失の大きな部分をしめます。
疾病発生をどの様にして低減させるのかは、重大な問題です。

牧場からの多くの要求に答えるべき多くのアイテムを我々は用意し、直ちに対応していかなければなりません。
常に牧場と同じテーマ、課題を共有し、問題を解決しつつ進化していきます。

我々獣医師が提供する様々なプログラムやシステム

  • ワクチンプログラム
  • 抗生物質の投与プログラム
  • 自動哺育装置によるグループ哺育管理システム
  • 対虚弱牛プログラム
  • 繁殖管理プログラム 等々

これらはいずれも、臨床の現場とウイルス、細菌、抗体検査等の繰り返しにより集積したデータの構築によるものです。

酪農牧場において

酪農におけるコンサルタント業務は、牛舎設計から始めました。

いかに乳牛達に快適な環境を与えられるのかは、これから数十年間、その牧場の経営を大きく左右します。

飼料設計は、牧場の生産性(乳量、繁殖、疾病)をリアルタイムに反映する

逆に言えば飼料設計で、それらをコントロール出来るという事で、コンサルタント業務で最も大切な部分でもあります。

また、牧場の経営にとって飼料コストは経営の大きな部分をしめる所であり、いかに低コストで設計できるかも重要となります。

乳質の管理も重要な業務

乳脂肪、乳蛋白などは飼料設計に関わることが多いのですが、乳中の細胞数の管理も行なわなければなりません。

乳中の細胞数は特に乳房炎のコントロールに寄与します。

乳房炎のコントロールのため、我々は、バルク乳の細菌検査や牛舎敷料の検査を定期的に行ないます。

それらをモニタリングする事により、乳房炎の発生、それに伴う乳中細胞数の増加を予測し、早い対応を行なうようにしています。

繁殖管理も牧場に対しての重要な業務

JMRを指標として用い、繁殖目標を掲げて取り組んでいます。

毎週1回繁殖検診の日を設け、超音波診断装置を用い検診を行ないます。

プログラム授精や、対リピートブリーダーシステムを活用しつつ、繁殖成績の向上に取り組みます。

その他・・・

牧場の環境、特に乳牛のコンフォートについては常に牧場スタッフと協議しつつ、取り組んでいます。

新規導入牛に対しては、導入検査を実施し、BVD、牛白血病、サルモネラ症、ヨーネ病等重大感染症の侵入監視・摘発をおこなっています。
又、乾乳牛に対しても同様の検査を行い、重大感染症発生を防除し、常にクリーンな酪農場を維持しています。

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